プールは快適に、そして安全に使用できるよう、長期的に維持するためには塗装を定期に的におこない、メンテナンスしなければなりません。プールの塗装には美観のためだけでなく、プールを保護し、腐食することを防止する役割もあるのです。今回はプールを快適に、安全に使用するために欠かせないプール塗装についてその工程と塗料の種類について解説します。
プール塗装の工程
プールの塗装はおおまかに、以下のような工程でおこなわれます。
- クラック(ひび割れ)や欠損した部分などを補修して、塗装できるように下地を作ります。
- それぞれの塗料に適した手順で塗装します。
- 塗装でできた突起物を除去し、完了検査をおこないます。
プール塗装の工法
ここからは、塗膜を取り除く工法について解説していきます。
超高圧洗浄工法
超高水圧のウォータージェットで古い塗膜を洗い落とす工法です。下地層が金属である場合や、細かい部分の塗膜を落とすのに適しています。また、下地層で脆くなっている部分も一緒に洗い落とせます。
機械研磨工法
大型の研磨機で古い塗装を研磨して落とす工法です。コンクリートと金属、両方の下地層に対して有効で、確実に塗膜を除去できます。超高圧洗浄工法とは違い、水を使わないので排水する必要があります。また、研磨機を複数台使うと工期が短縮可能です。
騎乗式撤去マシン工法
人が乗って操作する騎乗撤去マシンで古い塗装を落とす工法で、コンクリートの下地層に対して使われます。騒音や振動が少なく、非常に短い工期で塗膜を落とせるようになるのです。また、厚みのある塗膜でもきちんと落とせるというメリットがあります。
ショットプラスト工法
数ミリ単位の鉄球で古い塗膜や脆くなった下地層を落とすショットブラスト機でおこなう工法です。取り除かれます。金属、両方の下地層に対して有効で、施工した後に粉塵などのごみを集めるので、そのまま次の工程に移せるというメリットがあります。
プール塗装に使用される塗料の種類
プールの塗装に使われる塗料には以下のようにさまざまな塗料があります。
フッ素塗料
フッ素含有率が高く、塩素原子が含まれない樹脂が使われている塗料です。耐候性がかなり高く、しかも長期間持続します。また、耐汚染性と汚染除去性も高く、耐水性、耐熱性、耐アルカリ性、耐薬品性が非常に高いのも特徴です。さらに、殺菌剤にも強く、この特徴は他の塗料にはありません。また、塗り替えまでの期間が長く、長期的に見ると経費の削減につながります。フッ素塗料はホテルやスイミングスクールなど、高い耐久性が必要なブール内部や、ウォータースライダーの上塗りなどに使われます。
モルタルプール専用塗料
モルタルプール専用で、従来から問題になっていたモルタルプールの塗膜の膨れ現象を解消した塗料です。モルタルからの水分を透湿することにより塗膜が膨れるのを防ぎ、塗膜に自然な凹凸をもたらして滑り止め効果もあります。また、文部科学省が指摘しているホルムアルデヒドやトルエン、キシレンなどの「学校環境衛生の基準」の6つの物資を基準値内に抑えています。
FREライニング
プールの表面に厚い塗膜層を作り、耐久性を高められる塗料です。アラミドクロスやガラスクロスを使用したタイプがあり、クラックができて水漏れするモルタルプールや、腐食して水漏れする金属プールのメンテナンスに使われます。
プール仕上げ塗料
アクリルウレタン樹脂を使用したプールの上塗り用塗料です。速乾性が高く、きれいな塗面ができます。また、褪色しにくく長期間光沢が持続します。さらに、耐水性、低温硬化性、耐候性にも優れていて、傷などがつきにくい塗膜ができるでしょう。プール仕上げ塗料はモルタルプール、アルミプール、鋼板プール、ステンレスプール、FRPプール、スライダーの上塗りなどに使われます。
環境対応型塗料
トルエンやキシレンなどの溶剤をほぼ含まない環境への影響に配慮した塗料です。塗装中に問題となる溶剤臭が穏やかで、作業する人の健康にも配慮されています。また、耐候性が高く、光沢が長持ちします。さらに、下塗り、中塗り、上塗りの3つの工程で同一のシンナーを使うため、使いやすく節約にもつながっていくでしょう。また、速乾性に優れているので後期の短縮も可能です。環境対応型塗料はモルタルプールに対して使われます。
まとめ
プールを快適に、安全に使用するために欠かせないプール塗装についてその工程と塗料の種類について解説しました。プールを快適に、安全に使用するために、定期的にプール塗装を適切におこなうことで、長期間プールを健全な状態に保つことにもつながります。この記事の内容が皆様のプールのメンテナンスの参考になれば幸い。
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