プール塗装の剥がれは、劣化を示す重要なサインです。プール躯体表面の防水塗料が剥がれ落ちてしまうと、継続的にプールを使用できなくなる恐れがあります。プール塗装の劣化は、美しさを損なうだけでなく、破損による危険や修繕費に莫大なコストがかかる可能性があるため注意が必要です。今回は、プール塗装の剥がれが起きる原因や、起きてしまった場合の対処法を紹介します。
プール塗装の役割
プールの躯体には、プール用の防水塗料を使用します。プールを長期的に安全に維持するために、プール躯体の表面に防水性の高い塗料を使い、コンクリート躯体内部への浸水を防ぎます。コンクリート自体に防水性はないため、適切な防水塗料を用いて躯体表層を覆うことで、プールとして使用できるようになるわけです。
プール塗装の劣化が進むとどうなる？
プール塗装の劣化が進むと、利用者がケガをしたり、水漏れが起きたりする可能性が高まるため注意が必要です。初期段階では、紫外線の影響などによる色あせや、塗膜面の細かいひび割れ等が出現します。この段階では、まだ深刻な水漏れにつながる心配はありませんが、放置すると劣化が進行していくのです。塗膜面のひび割れ箇所が拡大し、コンクリート躯体との密着性が失われると、塗膜の剥がれやふくらみが目立つようになります。土台や塗膜の裏側に水が入り込んでしまうと、大規模な修繕が必要な水漏れが起きるため早めの対処が必要です。
プール塗装の剥がれの原因
プール塗膜の剥がれや、ふくらみが発生する原因として、以下のような理由があげられます。
経年劣化
屋外プールは、プールの水に含まれる塩素剤や、紫外線の影響で経年劣化が進みやすい環境です。プールの防水塗装は一般的に10年ほどの耐久性をもちますが、周辺環境や使用状況によって劣化が早まる可能性があります。耐久年数は大まかな目安になりますが、環境によって前後するため定期的な点検を欠かさないようにしましょう。
施工不良
施工してから数年で塗膜の剥がれが目立つような場合は、施工不良の可能性が高いかもしれません。その場合は、依頼した塗装会社に状況を説明し、再塗装が可能かといった対処法を相談するとよいでしょう。施工不良が原因で何かしらの損害が生じた場合には、損害賠償や修理費用を請求できるため、気が付いた段階ですぐに専門家に相談しましょう。
躯体にあった防水塗料を使用していない
躯体の性質や、周辺環境に適した防水塗料を使用していない場合、塗装の劣化を早める原因になります。各メーカーから、さまざまな機能を備えたプール用の防水塗料が販売されているので、その中から最適な商品を選ぶ必要があります。たとえば、屋外で紫外線や雨風にさらされるプールでは「対候性」が高く、塩素剤などへの耐性をもつ「耐薬品性」のある塗料を選びましょう。また、躯体がモルタルの場合は、塗膜のふくらみによる劣化が起きやすい特徴があります。防水塗料の中には、モルタルプールのふくらみに対処する専用の塗料もあるので、躯体の材質によって適切な商品を選ぶことが大切です。
プール塗装の剥がれへの対処法
プール塗装の剥がれを見つけたら、速やかに専門業者に依頼して補修してもらいましょう。専用の防水塗料を使用するプールでは、DIYなど自分で対処することはおすすめできません。なぜなら、プールの修復には、専門的な知識や技術が求められるからです。劣化して傷んだ部分を撤去し、プライマーや専用の樹脂などを用いて損傷個所を埋めていきます。損傷の程度を見極めて、プライマーなどで適切に凹凸を埋める必要があるので、慎重に作業を進めることが重要です。その後、躯体全体に塗り替え用の防水塗料を塗装します。
このように、塗膜の剥がれが起きると、プール全体の補修が必要になります。躯体全体に及ぶ補修の場合、工期が延びたり、修繕費に想定以上のコストがかかったりするため、定期的な点検を行うなどして早めに対策をしておきましょう。防水塗装の機能が失われる前に、適切なタイミングで塗り替えを行うことで、プールを安全に長期間使用できます。
まとめ
今回は、プール塗装の劣化の原因や、剥がれが起きた場合の対処法を紹介しました。塗膜の剥がれが起きる原因として、紫外線などによる経年劣化や、適切な防水塗料を使用していないなどの可能性が考えられます。プール塗装が劣化して塗膜の剥がれが起きると、防水性が落ち、大規模な修繕が必要になる可能性が高まります。プールを本格的に使用する暑い季節を迎える前に、塗膜の劣化や傷みがないか点検し、早めの対策を心がけましょう。
千葉県船橋市にあります「株式会社ティーダ」では、千葉県や東京都を中心に、塗装工事全般を幅広く手掛けております。当社では、これまでに屋根面の防水工事や外壁塗装といった、お住まいに関するさまざまな施工に携わってまいりました。経験豊富で腕のいい職人がお客様のお悩みにお応えいたしますので、塗装や防水工事に関することなら、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
