ベランダの定期的な防水工事で建物の寿命が延びる!詳しく解説

ベランダは洗濯物を干したり、子どもが水遊びをしたり、さまざまな使われ方があります。ベランダがあることで日常生活が豊かに感じられる部分もあるでしょう。そんなベランダも、建てた当初に施された防水機能が経年により劣化していきます。劣化によるデメリットは多くありますが、定期的にメンテナンスすることで抑制することも可能です。今回はベランダの防水工事について解説します。

ベランダ防水の防水層

一般的なベランダの防水工事では、床面の下地の上に「防水層」を貼り、その表面に「トップコート」として塗料を塗ります。まずは、防水層の機能について解説していきましょう。

防水層

ベランダの防水層として、主に採用されているのが「シート防水」「ウレタン防水」「FRP防水」の3種類です。それぞれに特徴があり、おすすめの使い方があります。

シート防水

シート防水は、固形の防水用シートをベランダに張り巡らせて、防水加工を行う方法です。比較的コストをかけず工事が可能です。ただし、固形の形状だけに複雑な面構造のベランダには使用が難しくなります。実際には、シート防水はベランダで使用されることは多くありませんが、30㎡を超えるような大型ベランダであればシート防水も施工可能です。

ウレタン防水

ウレタン防水はウレタン樹脂を下地に塗って防水シートにします。ベランダが少しくらい複雑な構造であっても施工可能です。コストも比較的安いことで、ベランダ防水としてよく利用されます。ただし、塗り作業があるので技術が求められ、塗膜の厚さにムラが出る場合や、他の工法よりも工期が長くなる傾向があります。

FRP防水

FRP防水は、ガラス繊維を含んだ強化プラスチックの塗料を使用します。ベランダが複雑な構造でも施工可能で、最近ベランダ防水としてよく利用される防水層です。ウレタン防水に比べると耐久性が高く、塗装のムラもできにくい特徴があります。ただし、他の防水方法に比べると価格は高くなります。狭い範囲で防水機能を高く発揮する素材で、ベランダに適した防水シートです。

トップコート

ベランダの防水層の表面にはトップコートと呼ばれる塗料を塗装します。カラーも多種類あり、おしゃれなベランダに色付けできるでしょう。また、トップコートは防水層を紫外線から守る役割も果たし、トップコートが劣化したベランダは、雨漏りが起きることもあります。トップコートの劣化が建物本体へダメージを与えることも想定されます。なお、トップコートでメインとして使われているのは3種類です。以下でそれぞれについて詳しく紹介します。

ウレタン系トップコート

ウレタン系トップコートはウレタン防水工事の仕上げとして、最上部、トップの部分を塗装する塗料です。ウレタン系防水シートのトップコートには「アクリルウレタン系」がよく使われます。アクリルウレタン系のトップコートは伸縮性に優れ、塗り替えなどのメンテナンスも比較的簡単になります。また、アクリルウレタン系は価格が高くなく、耐用年数は5年ほどありバルコニーのトップコートとして人気です。

ポリエステル系トップコート

FRP防水シートのトップコートに使われることが多い「ポリエステル系」は、プラスチックのような質感があります。塗膜が硬くなる特性がありますが、ポリエステル系のトップコートは耐年数が5年程です。

フッ素系トップコート

フッ素系トップコートは紫外線に強く、汚れも付きにくく、耐用年は10年ほどです。一般的に他のトップコートよりも耐用年数が長くなり、メンテナンスの間隔も長くなります。ただし、コストは他のコート材よりも高くなりがちです。

ベランダの防水工事が必要となる症状

ベランダの防水対策をしていても、工事後早ければ5年、遅くても10年を経過すると、ベランダの防水工事が必要となる兆候が現れてきます。そのような症状を紹介します。

ひび割れ・剥がれ

ベランダのトップコートや防水シートにひび割れや剥がれ、膨らみが見られると、ベランダの劣化が考えられ、防水リフォームが必要です。ベランダ表面の変化が、トップコートの劣化だけなのか、防水層も劣化していないか、業者に確認してもらいましょう。

表面の色あせ</4>

ベランダが時間の経過とともに色あせることがあります。ベランダ表面が色あせる場合は、トップコートの機能低下と判断できます。なるべく早めにトップコートの塗り替え工事を依頼しましょう。

水がたまる

ベランダに水がたまるようになったときは、ベランダの勾配に変化が起きたか、排水溝の詰まりが原因です。ベランダは水を排水するために、排水溝へ向かってきわめて緩やかな勾配がありますが、地震や経年劣化で勾配の傾斜がなくなることもあります。至急、業者に確認してもらいましょう。

雨漏り

ベランダの雨漏りはドレン内部で漏水している場合や、大きめのひび割れが原因して漏水し、雨漏りになる場合があります。ベランダから雨漏りする場合は、ベランダの劣化の中で最も緊急性が高く、修理を急がなければなりません。手当が遅れると建物内部にまで被害が及ぶこともあります。

まとめ

ベランダは家の中で外気に触れられ、ホッとできる場所です。そんなベランダは直射日光に照らされ、雨が降ることもあり劣化が進み、定期的なメンテナンスが必要です。適切なメンテナンスはベランダだけでなく、建物本体の寿命も長く延ばすことが可能になります。

千葉県船橋市にある「株式会社ティーダ」は、外壁や屋根、防水工事、シーリング工事を専門にしている会社です。大切なお住まいの定期的なメンテナンスも承っております。一年中太陽の光や雨風に直接さらされる屋根や壁にベランダは、目に見える以上に傷んでいることもあるでしょう。定期的な塗装工事でメンテナンスを行い、建物の劣化を抑制することをおすすめします。外壁、屋根、ベランダの塗装をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。