ベランダから屋上までしっかりカバー!防水工事の手順をわかりやすく解説

外装工事の一つに防水工事がありますが、建物の内部に雨や雪などの水を浸透させないために施されています。防水工事の手順は材質や現状によって異なるため、どの工法が良いかの悩む方もいるのではないでしょうか。建物の防水性を高めるために必要な工事だからこそ、どのような手順で行われるのか知っておくことで最適な選択ができるでしょう。また、中には一部手順を省いて手抜き工事をする業者もいるため、知識があれば損はしません。そこで今回の記事では、防水工事の手順についてわかりやすく解説します。

【施工場所別】ウレタン防水における3つの工法と手順

バルコニーやベランダに向いているウレタン防水には、3つの工法があります。ここでは、それぞれの施工に適した場所をはじめ、特徴を紹介しましょう。

ベランダに適している「密着工法」

一軒家のベランダなどに適しているのが密着工法です。防水層が軽くて家への負担も少ないのが特徴で、つなぎ目がないことから複雑なつくりのバルコニーでも工事ができます。また、大がかりな工具を使わずにすむため、比較的リーズナブルな価格でできるのも魅力です。

手順①高圧洗浄で汚れをしっかり落とす

細かい汚れが付着していると、次の工程で不具合が生じます。使用する防水材などを定着させるために、しっかりと洗浄を行います。

手順②接着剤(プライマー)を塗る

下地と防水材をしっかりと密着させられる接着剤を塗ります。もしもプライマーを塗らなければ防水材がはがれやすくなるでしょう。

手順③防水材を二度塗りする

防水材の役割を果たすには、ある程度の厚みが必要です。厚みがなければ思うような防水効果が得られません。厚みをだすためにも防水材は二度塗りをします。コテやローラーなどを使い、エアコンの室外機がある場合は専用の台を用いて浮かせながら施工します。

手順④トップコートを塗り完成

表面を保護する塗装をすることで、紫外線の影響を受けにくくなり、劣化を防ぐことにつながります。

フラットな屋根やバルコニーに適している「メッシュ工法」

密着工法にメッシュシートが入ったもので、地震や衝撃に強くなります。また、防水層が軽くて家への負担が軽いのも特徴です。そのため、フラットな陸屋根やバルコニーなどに適しており、つなぎ目もなく、複雑な場所への施工ができます。

手順①高圧洗浄で汚れをしっかり落とす

細かい汚れが付着していると、次の工程で不具合が生じます。使用する防水材などを定着させるために、しっかりと洗浄を行います。

手順②接着剤(プライマー)を塗る

この後に塗布する防水材とメッシュシートをしっかりと下地に密着させるために、プライマーを全体に塗っていきます。

手順③メッシュシートを上から貼る

防水材だけでなく、メッシュシートを貼ることで地震や衝撃に対抗する強さを付加します。プライマーを塗った場所にメッシュシートを上から貼っていきます。

手順④防水材を塗り、トップコートを塗って完成

防水材は二度塗りして厚みをつくります。最後に、トップコートを塗ることで劣化を防げます。

古い建物やマンションの屋上に適している「通気緩衝工法」

下地に含まれている水分をはじめ、湿気を取り除けられる通気緩衝工法があります。下地への防水材の塗布はもちろんですが、通気緩衝シートと脱気筒を取り付けます。この工法により、湿気の逃げ道が生まれ水分や湿気を取り除けるため、ふくれが起こりにくくなるのです。

水分を含んだ場所にも施工できるため、築年数の古い建物やマンションの屋上などに適しています。

手順①高圧洗浄で細かい汚れをしっかり落とす

下地の状態によっては、古くなった防水層をはがしてから行います。

手順②排水溝の取り付け

水を外に逃がすために排水溝を取り付けます。

手順③下地の調整

ひび割れの補修によって表面を平らにし、必要に応じて目地の交換も行います。

手順④接着剤(プライマー)を塗る

この後に塗布する防水材とシートをしっかりと下地に定着させるために、プライマーを全体に塗布していきます。

手順⑤通気緩衝シートを貼る

このシートによって下地に含まれている水分を逃がします。

手順⑥ジョイントテープを貼り、テープに防水材を塗る

⑤で貼ったシート同士のつなぎ目にテープを貼ることでつなぎ目をなくします。すき間から水を侵入させないために、テープの上に防水材を塗ります。

手順⑦メッシュシートを上から貼り、防水材を塗る

平面の部分から垂直になっている面にシートを貼ることで衝撃に強くなり、結果として破損防止につながります。シートを覆うように貼ったところに防水材を塗ります。

手順⑧通気緩衝シートのカットをし、脱気筒を取り付け、防水材・トップコートを塗って完成

脱気筒を取り付けていくための、箇所のシートをカットします。通気緩衝シートを通った湿気を外へ出すために、脱気筒を取り付けます。厚みが必要な防水材は二度塗りをし、トップコートを塗って完成です。

まとめ

防水工事にはさまざまな工法がありますが、それぞれ適した場所に施工することで期待する効果を得られるでしょう。ベランダなどが劣化すると、水が家の中に入ってきてしまい、快適な暮らしからはほど遠い環境になってしまいます。また、せっかく防水工事を行っても、こちらが知識不足だからといって手抜き工事をされてしまってはかないません。

防水工事を適切に行うためにも、どのような手順で施工されるのか知っておくことは大切なのです。「株式会社ティーダ」は、信頼できる業者としてお客様の大切な住まいづくりをサポートいたしております。細やかで丁寧な施工を心がけ、ご予算やご要望に応じた最適な防水工事をご提案いたします。防水工事をご検討の方は、弊社までお気軽にご相談ください。