屋上の防水工事はビルを良好に維持するために重要!屋上の防水工事を解説

ビルやマンションなど屋上が平らな建物の屋上は、防水工事が行われます。ビルの屋上は傾斜がないため、雨水も溜まりやすく、防水工事を慎重に行うことが重要です。屋上の防水工事やメンテナンスを怠ると、雨漏りが発生しやすくなります。ビルの雨漏りは、ビル本体にも悪影響を与えるでしょう。今回は、屋上の防水工事について解説します。

そもそも屋上の防水工事とは

屋上防水は、建物のなかへ雨水が侵入することを防ぐための工事です。屋上防水が不十分であったり、経年劣化で防水機能が弱まったりすると、屋上から雨水が染み込みやすくなり、階下の部屋の天井に雨漏りとなり浸水します。

ビルの屋上の防水機能は、年月の経過とともに低下していきます。定期的に適切なタイミングで屋上防水の工事を行わなければいけません。また、ビルのオーナーや管理人は、所有するビルの屋上防水機能の点検と修繕を行う義務があるのです

屋上防水の耐用年数は、防水工事の工法で異なりますが、一般的に施工後10年前後で防水機能は劣化し、メンテナンスが必要になります。ただし、施工方法によっては25年程度の耐久性を備えていることもあります。

屋上防水機能の劣化症状

屋上は、1年365日風雨にさらされ、直射日光に照らされ経年劣化が進行し、屋上の防水機能も時間の経年によってさまざまな劣化症状が発生します。そんな中から、よく現れる劣化症状をご紹介します。

ひび割れ

屋上の防水層や下地に、ひび割れが生じることもあります。屋上防水のひび割れは、経年劣化のほかにも、地震の揺れで起きることがあるのです。また、近年の異常に高くなる気温によって、防水層が膨張し、その後急速に収縮することで亀裂が入ることもあります。こうして起きたひび割れに、雑草が根を張り、防水層が早期に劣化するのです。

浮き

防水工事で使用した防水シートも時間の経過で、ヨレたり、ポッコリと膨れて浮き上ったりすることがあります。防水シート専用の強力な接着剤で下地に張り付けていますが、経年劣化で密着性が徐々に悪くなり、浮き上がるのです。防水シートが浮きあがると、隙間から雨水が入り込み、雨漏りの原因となるため早期の対策が必要です。

水溜まり

屋上の排水機能が低下すると、すぐに水溜まりができます。地震などの揺れや、経年劣化で屋上の下地がへこんだり、傾きができたりすることで、屋上に降った雨が排水されにくくなり水溜まりとなるのです。また、排水溝に溜まった落ち葉や汚れが原因して、雨水がうまく排水されないこともあります。こうして、屋上に長時間水が溜まると、防水層の劣化を早めてしまうので、屋上の清掃は定期的に行いましょう。

屋上防水工事の種類

ビルが建ってから一定の期間を経過すると、屋上の防水機能は劣化します。その劣化を放っておくと、ビル本体へ雨水の浸水が激しくなり、コンクリート内の金属を腐らせることがあり、大規模な修繕工事になることもあります。そんな事態を引き起こす前に、屋上の防水工事定期的に行いましょう。現在、ビルの屋上の防水工事には、主に以下の4種類があります。

FRP防水

FRP防水は、ガラス繊維で強化したプラスチックを、屋上に塗布する防水方法です。FRPは、繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)の略称で、無機質の素材で補強されたプラスチックです。「軽くて強い」特徴があります。

標準的な耐用年数は10年~12年程度あり、価格も安めで、硬化スピードが早く、施工工事が1日で完了する点もメリットです。また、FRPそのものが軽量で、建物への負担が大幅に軽減できます。

ウレタン防水

ウレタン防水は、液状のウレタン防水材を塗装する防水工事です。屋上防水工事において、代表的な工事方法で、狭いスペースの施工も可能で、多くのビルなどに使用されています。ウレタン防水の一般的な耐用年数は10年~12年程度あります。乾燥に時間がかかるので注意が必要です。

シート防水

シート防水は、屋上にゴム製シートや塩化ビニールシートを貼り付けて、屋上に防水層を作る防水工事です。屋上にシートを貼り付けるシート防水は、広く平らな屋上に向いています。ただし、でこぼこがある屋上は施工が難しく、仕上がりに問題が出る可能性もあります。耐用年数は10年~15年程度です。シート防水は古い防水層を撤去せず、そのまま残しその上に施工することも可能で、下地処理の手間が軽減し、短時間で防水工事が完了するメリットもあります。

アスファルト防水

アスファルト防水は、少し大がかり防水工事になりますが、耐用年数が長く施工頻度を抑えられます。アスファルト防水は、耐用年数が25年と長く、その間は屋上防水の工事が不要となることもあり、他の施工方法よりも2倍程度の期間耐水効果が続きます。ただし、アスファルトは施工するときに臭いや煙が発生するので、工事の前に近隣住民の理解を得ておきましょう。アスファルト防水は他の工法に比べると価格は高めです。

まとめ

ビルなどの屋上の防水工事は、屋上が平らだけに定期的なメンテナンスが必要になります。4種類の施工方法があり、建物にあった工法を選ぶことが可能です。防水工事を怠ると雨漏りが発生することもあり、ビル本体の劣化が進むこともあります。屋上の防水工事は、それだけ重要なのです。

「株式会社ティーダ」は、外壁や屋根・防水工事の他、シーリング工事を専門としています。皆様の大切なお住まいの定期的なメンテナンスを承っております。太陽の光や雨風に直接さらされる屋根や壁は、想像以上に傷みやすいので、定期的な塗装工事でメンテナンスをすることがおすすめです。外壁や屋根の塗装などお考えの方は、どうぞお気軽に、どのようなことでもお問い合わせください。