建築塗装は建物にとって大切!目的やタイミングについて解説

お住まいやオフィスなどの建物にとって、大切なのが塗装です。建築塗装には、ただ建物に配色をする以外に重要な役割があり、定期的におこなう必要があるのです。今回は、建物にとって欠かせない建築塗装とは何かについてと、建築塗装をおこなうタイミングについて解説します。

建築塗装とは

建築塗装とは、建物の屋根、壁、床などにおこなう塗装のことです。新しく建てた建物の仕上げにおこなう場合も、破損や劣化した建物におこなう場合もあります。

建築塗装の目的

建築塗装には以下のような目的があります。

建物の外観を良くする

建築塗装を施すことで、建物の外観に好ましい色合いや質感を与えることが可能です。また、塗装の色合いによっては、安全への喚起や作業効率の増進、リラックス効果などの心理的な機能を持たせることも期待できます。

建物を保護する

建築塗装を施すことで建物を保護する目的があります。建物は常時、紫外線や外気にさらされ、塗装の防水性は落ちていきます。防水性の落ちた建物がそのまま雨にさらされると、雨水が建物内に侵入して雨漏りが起きたり、建材が濡れて腐食したり、建物そのものの耐久性も落ちてしまうのです。ですから、建物は定期的に建築塗装を施し、保護する必要があります。また塗装には建物に使われている交換が必要な部品を保護する効果もあります。

建築塗装をおこなうタイミングとは?

建築塗装には、建物の美観を良くするだけでなく、建物を保護する目的があります。建物の美観を良くする目的でおこなうのであれば、塗装が剥がれたときなどに建築塗装をやり直せば良いでしょう。ただ、建物を保護する目的で建築塗装をやりなおす場合、どのようなタイミングでおこなえばいいのでしょうか?一般の方には判断しにくいので、説明していきましょう。

新築から10年くらいを目安にする

建築塗装をやり直すタイミングとして、新築から10年くらい、と言われています。ただ、10年と言うのはあくまでも目安です。新築で建物を建てる場合、屋根や外壁などには以下のような塗料を使って建築塗装が施されていて、それぞれの特徴や耐久年数は異なります。

アクリル系塗料は、最も安価な建築塗装用塗料です。主成分にアクリル系合成樹脂が使われていて、豊富な選択肢があります。そのため、ほとんどの新築住宅で使われるのがアクリル系塗料です。ただし、アクリル系塗料は汚れがつきやすく、クラック(ひび割れ)ができやすいという欠点があります。耐久年数の目安は4〜7年です。

ウレタン系塗料は、アクリル系よりも塗膜(建材の表面に塗料が塗られ、乾燥して固まってできた皮膜)に柔軟性があって強く、下地の塗料に馴染みやすい塗料です。アクリル系塗料の汚れやすく、クラックができやすいという欠点をカバーするために開発されました。主成分にウレタン系の合成樹脂が使用されています。耐久年数の目安は7〜12年です。

シリコン系塗料は、ウレタン塗料よりも汚れにくさにおいて、優れているとされています。主成分にシリコン系の合成樹脂が使用されています。近年の建築塗装において主流とされる塗料です。耐久年数の目安は8〜15年数となっています。

フッ素系塗料は、屋根材の建築塗装に使われることが多い塗料です。耐候性に優れていて、耐久年数も長いのが特徴です。塗膜はこの4種類の塗料の中で最も強いとされています。主成分にフッ素系の合成樹脂が使用されています。耐久年数の目安は12〜20年です。

以上のように、それぞれの塗料の特徴と耐久年数は異なり、種類によっては10年以上の耐久年数が目安として提示されています。ただし、そのような耐久年数の長い塗料を使用したとしても、10年以上も建築塗装をやり直さなくていいのかどうかは施工の技術などにもよるため、専門業者の判断に任せる必要があるでしょう。

劣化状態を目安にする

目に見える劣化があったら建築塗装をおこなうべきです。建築塗装をおこなうべき劣化状況には、以下のようなものがあります。

  • クラック
  • カビや苔
  • チョーキング

クラックは、既に述べたようにひび割れは建築塗装をおこなうべき劣化の症状です。0.3ミリ以下の幅のクラックであればプロに依頼せず、家庭での補修で対応することも可能です。しかし、1ミリ以上であれば表面の塗装だけではなく下地、さらにその下の構造部分にまでヒビが入っている可能性もありますので、プロへの依頼が必要でしょう。

カビや苔が生えている原因は、周辺に湿気が多かったり、日当たりが悪かったりするのでしょう。そして、外壁に水が侵入しやすく、内部の構造部分の腐食が起きやすいのです。

壁の塗装に触れると白い粉が手につく現象のことをチョーキングと言います。チョーキングは、紫外線や水にさらされた塗膜が劣化しておこるのです。そのままにしておくと防水性が落ち、構造部分の腐食の可能性があります。

まとめ

建築塗装とは何かについてと、建築塗装をおこなうタイミングについて解説しました。建築塗装は建物にとって非常に大切な工程です。ぜひ、建築塗装を適切におこない、大切な建物を美しく、健全に保ちましょう。

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